2011年7月11日月曜日

2011/5/18-2011/7/2の映画観賞

1.2011/5/18
『キッズ・オールライト』(2010)@渋谷シネクイント
リサ・チョロデンコ監督

渋谷パルコの映画館です。
レズビアンのカップルと精子バンクを通じて授かった子ども二人の、
四人家族にまつわる物語。
ある日、子どもが自分の精子のドナー
(つまり父親であり、二人は同じドナーから生まれている)
に興味を持ち、連絡を取ったことから、仲良し家族に変化が生まれる。
レズビアンといえど、カップルの間に性的役割と言える分業が生まれていて、
いろいろ考えさせられると同時に楽しい映画です。
ここからジュリアン・ムーアにハマる。

2.2011/5/22
『英国王のスピーチ』(2010)@新宿武蔵野館
トム・フーパー監督

吃音に悩むジョージ6世(現女王エリザベス2世の父)が言語聴覚士ライオネル・ローグと出会い、
「国王らしく国民を引っ張る」演説を成し遂げるという物語です。
当時は大恐慌、ナチスの台頭など、ヨーロッパにも暗い雰囲気が漂っていました。
映画の趣旨が国王とローグの友情や彼の困難克服に重点を置いているとはいえ、
クライマックスで成し遂げるのは、戦争を正当化し国民の士気を賞揚する扇動にも見えるような。。

私とゆかりの深い土地に住み始めたあきちゃんと♪
主演のコリン・ファースが好演です。

3.2011/6/17
『アメリカン・ギャングスター』(2007)@我が家 on DVD
リドリー・スコット監督

1970年代のニューヨークが舞台。
黒人の「マフィア」として麻薬でトップに上り詰めた男の話。
白人主導ではなく黒人主導でどうやってビジネスを成功させていくかという点では
『キャデラック・レコード』(2008)や『ドリーム・ガールズ』(2006)を思い起こさせるし、
ヴェトナム戦争の映像が絶えず挿入されるのも歴史映画っぽくて好き。

鋭い切り口のリドリー・スコットはイギリス人でした。

4.2011/6/21
『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2001)@我が家 on DVD
マーティン・スコセッシ監督

宗教難民と言われるピルグリム・ファーザーズがイギリスからアメリカ大陸へ渡ったのは17世紀前半。
(そして世にも恐ろしい先住民の虐殺が続く)
彼らはいわゆるWASPで、その後19世紀〜20世紀前半にかけて、
アイルランドと東・南欧からの移民が増加することになります。
この映画は、
ニューヨークで当時増えていたアイルランド系移民と、アメリカ生まれのギャング同士の抗争と、
そのさらに上にいる権力者の駆け引きが見え隠れします。
南北戦争の徴兵など出てきて、勉強になりました。
移民からの支持を取ろうとしていたタマニー党の卑怯っぷりを冷静に描く、イタリア系のマーティン・スコセッシが素敵。

5.2011/6/26
『奇跡』(2011)@シネマロサin池袋
是枝裕和監督

子どもに具体的な演技指導をせず、自然な表情を引き出すことに定評のある是枝さん。
とくに主役のまえだまえだは、お笑いだけでないなぁと唸らせる存在感。
九州新幹線がスポンサーと言えど、決してそれを臭わせないおしゃれなずるさ。
ボヘミアンな父親役のオダギリジョーが所属するバンド「ハイデッガー」の
CDジャケット(描いたのは本当に劇中の子ども!)がいいです。

時はサマーセールの封切り週。
ルミネで鼻息荒くしながら、映画を見れば、終了後監督のトークショーが待っていたという嬉しいオチです。

6.2011/7/1
『それでも恋するバルセロナ』(2008)@大学 on DVD
ウディ・アレン監督

女子の見る映画と侮るなかれ。
ハビエル・バルデムのセクシーさとペネロペ・クルスの美しさに息を飲みます。
現実でもカップルというのだからすごいわね。
ヴィッキー役のレベッカ・ホールも素敵です。
異性愛という枠組みではありますが、恋愛したくなるね♥♡

また、アメリカ人女性二人がスペインにバカンスに出かけ、
旅の恥はXX的な気分で恋愛してしまうという映画の基本枠組みも大いに考えさせられます。
自由奔放なクリスティーナ(スカーレット・ヨハンソン)と真面目でお堅いヴィッキーが対照的に描かれていますが、
二人共、スペインという国、文化、人々に「エキゾチックな」視線を送っているところが、
アメリカ人を皮肉っているとも取れるのであります。

7.2011/7/2
『めぐりあう時間たち』(2002)@人ん家 on DVD
スティーヴン・ダルドリー監督

1923年ロンドン郊外の作家ヴァージニア・ウルフ(ニコール・キッドマン)、
1951年ロサンジェルス妊娠中の主婦ローラ・ブラウン(ジュリアン・ムーア)、
2001年ニューヨーク編集者クラリッサ・ヴォーン(メリル・ストリープ)、
の三人の女性の物語。
時間と空間を越えて彼女たちをつないでいるのは、ヴァージニア・ウルフの小説『ダロウェイ夫人』。

既婚者のヴァージニアとローラがレズビアン的な性質をほのめかすのに対し、
女性のパートナーと暮らすクラリッサは実は男性が好きなのでは?と勘ぐりをいれたくなるような、
静かだけれど複雑なお話です。

こうしてジュリアン・ムーア・フリークは続きます。

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