2013年1月8日火曜日

『創』2013年1月号


雑誌『創』にはこちらからリンクできます。

P87 森達也の記事より抜粋

「 最近のテレビニュースは容疑者の呼称を『男性』『女性』ではなく『男』『女』とアナウンスする。
明らかに『悪いことをした人なのだから丁寧な呼称を使うべきではない』的な意図を感じる。
 でも無罪推定原則の観点からは、『男性』『女性』でまったく問題はないはずだ。
いや問題がないどころか、『男性』『女性』と呼ぶべきなのだ。
 ニュースで『男』『女』との言葉を聞くたびに、まるで『絶対的な正義』がニュース原稿を読んでいるような気がして、とても嫌な気分になる。
子供が傍にいれば耳をふさぎたくなる。今は『男』『女』などと呼び捨てにされて『ガンクビ』を晒されているけれど、まだこの人が犯人だと決まったわけではないのだよと説明したくなる。」

この記事を読んでしばらくしてから、チノパンが駐車場で男性を轢き殺すという事件があった。
元総理大臣の甥っ子と結婚したアナウンサーの彼女は、逮捕もされず「容疑者」呼ばわりもされていない。
ネットのニュースにあるコメント欄の書き込み多くが「『千野さん』じゃなくて『千野容疑者』だろ」というものだった。
多くの容疑者を『男』『女』呼ばわりするマスメディアなのに、権力者には「さん」付けなのかね。

0 件のコメント:

コメントを投稿