吉見義明『従軍慰安婦』(岩波書店、1995年)
戦時下でレイプのような性的暴力が発生するのは、「偶発的」という見方があるが、
第二次世界大戦中の(あるいはそれ以前からの)日本軍の性的暴行は、
個別の突発的な事例ではなく、
軍、すなわち国が指揮した組織的な犯行であったということを、強調する書。
また、「慰安婦」にされた多くの女性が日本帝国の植民地出身であり、
民族差別、階級差別(貧困層出身が多かった、
つまり、自発的というよりは構造的に強制された労働であった)
とも絡んでいたことが実証されている。
P2「従軍慰安婦」に関する初期の作品
・田村泰次郎の小説『春婦伝』(1947)
・千田夏光『従軍慰安婦』(1973)
P139
「慰安所の利用規定が厳しいのは、何より慰安所を設けてそこを性的慰安、
性的放縦の場としながら、
それによって軍機風紀を維持するという、矛盾した措置ゆえであり、
また、性病蔓延を防ぐとともに、
スパイ防止にも目をくばらなければならなかったからである」
P222
「わたしは、
これまで旧軍人の戦争体験記を数多く読んで慰安婦に関する記述にげんなりとさせられてきた。
なかでも気になるのは、慰安所を必要悪だとして肯定する旧軍事の考えの背後にある、
女性を『もの』として、あるいはセックスの対象としてのみ考える意識である」
終章は全部コピーしときたいくらいだ。
津高の図書館に従軍慰安婦の本があって、
返信削除高2のある昼休みに読んで、マジ衝撃だった。
細かい描写が今でも鮮明に思い出せる。
今度三重に帰ったら、図書館行ってもう一回読んでみよーっと。
君の結論が良く見えてこないが、現在の日本もそう変わらないと思わないかい?
返信削除知っているとは思うが、わが国は人身売買撲滅のための最低限の基準を満たしていない国なんだぜ。
>namiji
返信削除久々~
タイトル思い出したら是非教えて~や~
うちは小学生の時社会で南京大虐殺下のレイプについては
調べたことあったけど、
「従軍慰安婦」およびsexual slaveについて意識するようになったのは、
恥ずかしながら戦後60年の大学生のときかも。。
>TKY
知らなかったな。
てか、TKYも何が言いたいかわからん。
戦時下での暴力について考えて、「今は平和な時代になったな~」と言いたかったわけではないよ。
>TKY
返信削除ネットで調べました。
言わんとしているのは米国務省の発表のことで大丈夫?
(アメリカが言うなとも思うが)
http://logsoku.com/thread/hatsukari.2ch.net/news/1309216410/
確かに連続性はあるね。
いっぽうで、性暴力であるということを強調するならば、
現在の状況と並列されるべきはまず、
戦時下の植民地からの強制労働(炭鉱とか、トンネル工事とか)なのかなとも思いますね。
俺が何を言いたいのか良くわからないのは、俺も良くわかってないから大丈夫。
返信削除でも当時の日本軍はいわゆる国際法を良く守りへんな言い方だけど紳士的な戦争をしてきた国とも言われているよ。捕虜の扱いとかね。
従軍慰安婦については国際問題が絡んでくるからあまり学習してなくて知ったようなことはいえないけど、まぁ基本的には国が賃金を高めで雇っていた(ただしいつの時代もこれに応募するのは貧乏人ではあるのでその辺の解釈については人それぞれだと思う)、と思うよ。
今の引きこもりよりは前線で働く兵士のほうがよっぽどアレに飢えていたと思うし。
>TKY
返信削除「当時の日本軍はいわゆる国際法を良く守りへんな言い方だけど紳士的な戦争をしてきた国とも言われているよ」
これはいわゆる右翼の間でだと思うよ。
(独伊と比べてということなんだろうか?)
アメリカは日本は非常に残虐な国であったことになってる。
そしてアメリカは「残虐な日本から可哀そうなアジアを民主主義によって守ってあげた」と勘違いしてる。
国際法に関して私は疎いけど、ちょうどよく勉強している人がいるので近いうちに聞いてみるさ~~
「今の引きこもりよりは前線で働く兵士のほうがよっぽどアレに飢えていたと思うし。」
性暴力の原因は、性欲ではなく、弱いものへの蔑視だということがだんだんわかってきた。
前線の兵士に「飢えていた」人がいることは否定しないけど、ホモソーシャルな男の世界で、「飢えている」振る舞いを強要する力が働いていたことも大きい原因じゃないか?
今でも、集団でキャバクラや風俗に行く男性サラリーマンとそういう点では変わらないよね。
「衒示的性欲」なんて擬似的だ。