堤 未果『ルポ 貧困大国アメリカ II』(岩波書店、2010年)→Amazonへのリンクはこちら
キャピタリズム(資本主義)よりもコーポラティズム(政府と企業の癒着主義)を問題化し、
その犠牲者を丹念に取り上げる
1.学生:膨らむ学資ローン
2.高齢者:会社の不景気で突然消える年金など社会保障
3.保険加入者:保険会社による適用拒否と製薬会社による薬の値上げ。
また保険を実際売っている人は契約社員であり福利厚生で自社の保険に入れないというのだから笑ってしまうが恐ろしすぎる。
4.刑務所労働者:「スリーストライク法」による終身刑と最低賃金を大幅に下回る過酷な労働
どれもが民営化の皺寄せである。
マイケル・ムーアがしつこく批判したようなブッシュ政権の圧政が終わった今も
状況は悪化している。
「チェンジ」はオバマに期待するものではなく、
市民一人一人が彼を見守り(あるいは批判的に監視しながら)
起こしていくものだと結んでいる。
非常に暗い話ばかりだが、日本で暮らす私にも他人事ではない。
0 件のコメント:
コメントを投稿